Summer Trip for New England -day 1-

Newport Jazz Festival という名前を聞いたことがあるだろうか？ アメリカで毎年行われている Jazz フェスで、1954年より続いている。こっちに来るまで Newport がどこにあるのか知らなかったが、このフェスの名前は知っていた。そして、Newport は Long Island から海を挟んで北側に位置する街だった。今年は8月の7日と8日に行われると知り、ついでに夏休みにして Cape Cod から Boston まで足を伸ばすことにした。
午前5時に自宅を出発。Interstates 95 を東に走って約180mile、3時間半で Newport へ到着した。
　

　

　
Newport がある Rhode Island 州は全米50州のうち最も面積の小さな州だそうだ。Narragansett Bay を取り囲むような形になっている。そして Newport はその湾の南側に位置する島にある。島と言っても橋で陸続きだが。Newport はヨットの街としても知られ、暫く America's Cup の開催地でもあったそうだ。海岸沿いには例によって大きな屋敷が建ち並んでいる。
Jazz Festival の会場は Fort Adams State Park だ。Fort は要塞とか駐屯地などの意味で、18世紀の後半に作られた軍事拠点だったところだ。石造りの要塞がFestival を行う上である役割を持っている。
入り口近くの駐車場に車を置き会場へ。まだ開場前らしく4〜50人が並んでいた。
　

　
冷たい飲み物をと思いクーラーボックスを持って来たがキャリアで運ぶべきだった。そのクーラーボックスだが、他の人からクーラーは持ち込めないと言われた。どこかへ置いておけと言われたような気がするが、そんな場所は見当たらず、車まで持って帰るのも辛いので当たって砕けることにした。確かに入り口のところには ”No Cooler" と書いてあり、入場直前にも後ろの人に God Luck! と言われた。が実際には中の入念なチェックは受けたが無事に通過することが出来た。基本的にはアルコール持ち込み対策なのではないかと思う。会場内でのアルコールは限られたエリア以外は許されていない。10時半過ぎぐらいだろうか、ゲートが開かれ入場。まずはメインステージの座席確保だ。客席は中央部分のみ椅子が用意されているのだが、ここは少し高いチケットを購入した人向け。その左右と後方は芝生のフリーエリアだ。皆当然のように椅子を用意している。

会場からの眺め。

　

　
こんな広告を引いた飛行機が会場の上空をぐるぐる回っていた。

11時30分にオープニング。最初のステージは Jazz Mafia's Brass, Bows & Beats という西海岸のグループ。Brass といいつつ 弦も何人もいてボーカルが6人という大編成のグループ。Jazz、クラシック、ヒップホップなど色んなテイストを持った編成でなかなか面白かった。
　

　

　
メインステージは海を背にしたところなので、船を浮かべてタダ見をするひとたちが多数出現。たしかに Jazz を聴きながら水遊びっていうのはちょっとうらやましい。

　
カヌー犬

　
さて、このフェスティヴァルには3つのステージがある。そしてこの3カ所が接近していて、行き来がしやすいのだが接近していると当然気になるのが音の干渉だ。そしてここで大きな役割を果たしているのが Fort (要塞) という訳だ。非常に背の高い石造りの要塞があり、その内部に1ステージ、外に2ステージ、外の2ステージは音が回り込まないように考えられている。
そんな訳で、他のステージを回ってみることにした。ここは内部の Quad Stage。

　

　

　

　
要塞なので、こんなものがごろごろしている。

　
Harbor Stage で演奏をしていたのは Mark O'Connor's Hot Swing。Mark O'Connor はフィドル奏者だ。フィドルというのはバイオリンを民族音楽やルーツミュージックなどで使う場合の呼び方。彼らが演奏するのはブルーグラス的な Jazz なのだが、これがまたカッコいい。爽やかだがスピード感のある演奏とそのテクニックに会場は大きく盛り上がっていた。
　

　
この人が George Wein。この Festival の創始者らしい。

　
Julian Lage というギタリスト。この人は Mark O'Connor のバンドでギターを弾いていた人だ。この人たちの演奏も非常に良かった。
　

　
ベースをパーカッションにしてリズムを作っているの図。

　

　
会場内にはクラフト系のマーケットが。

　
ChickCorea。小編成でもメジャーなアーティストは大きなステージで演奏する。しかし、ご飯を食べた後でもあり演奏を聴きながらウトウト...

　
そして土曜日の最後のステージを飾ったのは Jamie Cullum。1週間まえは Fuji Rock で日本にいたはずだ。この人は Jazz というよりもポップスに近い感じなのだが、そのエンターテイメントぶりはすばらしい。彼のバックを支えるバンドも皆なかなかのイケメンかつ高い演奏力。高い人気ぶりが納得のパフォーマンスだった。
　

　

　

　
激しく渋滞する Newport 市内をなんとか切り抜け、25mile 程離れた本日の宿へたどり着いたのは20時頃だ。宿を確保するのが遅れてしまったこともあり、しかもあまり安くなかった。しかもタバコ臭い部屋。部屋には電子レンジが装備されていたので、夕食はスーパーで買った冷凍食品で済ませてしまった。