Newport Jazz Festival 2011
去年に続いて今年も Newport Jazz Festival に出かけてきた。Newport はロードアイランド州にあり、家からは200mile ほどの距離だ。
今年は行く前に大きなトラブルがあった。宿の予約を http://us.lastminute.com で行っていたのだが、予約確認のメールを誤って削除してしまった。予約したのは3月のことで、都市名は覚えているがホテル名などはまったく覚えていない。サイト上の予約検索には予約コードが必要で、ログインすれば見られるようにはなっていない。仕方なくサポートに電話を試みるがこれが自動音声の後回線が切断され、何度試してもコンタクトが取れない。Faxへも反応なし。結局甚だ不本意ながら別の宿を確保した。宿は Providence と Boston の中間当たり、Mansfield という街だ。Festival期間中、周辺の宿はみんな埋まってしまうので、多少距離があるのは仕方がない。値段は割安だった。
朝5時頃出発。Long Island 海峡を回り込んで東へ向かう。
訳3時間半で Newport へ。
ゲートオープン前
ハンディキャップがある人とシニアが優先でゲートオープン。まずはメインステージの座席確保。
しかし、この日はポジション取りが良くなかった。直ぐ後にそれぞれソロのおっさんとおばさんがいたのだが、おっさんはおばさんを口説き始め終始話を止めない。時折周囲の客が厳しい視線を送るのだがほとんど効果なし…
Festival は3つのステージがあり、それぞれ時間差で始まる。最初に始まったのは New Black Eagle Jazz Band。全員が年季の入った人たちで、Jazz としてはかなり初期のスタイルの演奏をする人たち。
以下のリンクで、当日のライブの録音を聴くことが出来る。全てではないが、あるものはリンクを張っていく。
http://www.npr.org/2011/08/09/139050546/newport-jazz-2011-new-black-eagle-jazz-band-live-in-concert
時間差で始まったもう一つのステージは、Mostly Other People Do the Killing。管二人とベースとドラムスの構成だが、最も目立っていたのはドラムス。かなりパンクだ。
http://www.npr.org/2011/08/07/139050743/newport-jazz-2011-mostly-other-people-do-the-killing-live-in-concert
メインステージのオープニングは Regina Carter。女性バイオリニストだ。kora というアフリカの弦楽器が入ると、いっきにアフリカン・ジャズとなる。
http://www.npr.org/2011/08/09/139050231/newport-jazz-2011-regina-carters-reverse-thread-live-in-concert
いちばん見たかったのはこの人。Hiromi こと上原ひろみ。去年 Stanley Clarke Band のアルバムに参加し、このアルバムがグラミー賞を受賞したが、彼らのパフォーマンスは去年の Summer Stage で見ていた。今日はピアノソロだ。彼女の演奏は Jazz じゃないとか、早弾きだけなどという批判もあるが、彼女の演奏を前にすればそんなことはどうでも良く、純粋に楽しめると思う。時折、鍵盤ではなく弦を直接はじいたり、弦の上に金属の棒を置いて、チェンバロ的な音を出してみたり、そして盛り上がると立ち上がって弾く。
http://www.npr.org/2011/08/09/139051577/newport-jazz-2011-hiromi-live-in-concert
メインステージの演奏は海からも楽しめる。チケット要らずなので、たくさんの船が集まっている。
一番の収穫はこの人たちだった。Joey DeFrancesco Trio。超巨体のオルガニストは現在40歳。音楽一家で生まれ、小学生の頃から演奏活動を行っていたようだ。Jimmy Smith が彼のヒーローで、共演を行っているようだ。オルガン・ジャズ好きとしては今までこの人の存在を知らなかったのが悔しい。ファンキーなナンバーから、時にはボーカルも取り、多彩な演奏を見せるこの人は、いっぺんでファンになってしまい、最後まで演奏を聴かずにはいられなかった。しかしジャズ・ミュージシャンでこんな巨体は見たことない。若い頃はスマートだったようなのだが...
http://www.npr.org/2011/08/09/139050178/newport-jazz-2011-joey-defrancesco-trio-live-in-concert
メインステージの様子。ビーチチェアの持参は必須。
メインステージの Wynton Marsalis(tp)。少ししか聴けなかった。
本日のビジュアル・クイーン。Esperanza Spalding。この人も去年グラミー賞を獲得した新進の女性ベーシストだ。開演前から、「結婚して〜」などという叫び声が聞こえる。確かにかわいいぞ。最後まで聴きたかったが、涙をのんで次に移動。
Michel Camilo(pf)。ドラムスのかわりにパーカッションというのは最近よく見るスタイルだ。
Randy Weston(pf)。
トリは Al DiMeola(g)。去年の Jamie Cullum の盛り上がり方とは対照的に静かに終わった。
当日、翌日のライブ録音は以下のページで公開されている。npr はオフィスの一角で演奏する Tiny Desktop Concerts シリーズなど、おもしろいコンテンツが沢山ある。
http://www.npr.org/series/newport-jazz-festival/?ps=sa