Juana Molina Live

Central Park の屋外ステージでは夏の間、Summer Stage 09 というイベントが行われている。その出演者の中に Juana Molina(フアナ・モリーナ)の名前を見つけ、これは行かなくてはと思い平日だがマンハッタンまで出掛けた。
Juana Molinaアルゼンチン出身の女性歌手で、現在はニューヨーク在住のようだ。アルゼンチン音響派などというくくられ方をしている。アルバムは1枚だけ持っているが、それ以降は新譜が出ても購入には至らなかった。しかし何度か来日していてそのパフォーマンスの評判がよいのだ。
18時にオフィスを出て、マンハッタンへ向かう。いきなり高速が渋滞していてどうなるかと思ったが、19時前にはマンハッタンへ入った。しかし、例によって駐車場所探しで苦労し、通りを30分近くさまよった。やっと駐車した場所は、ライブ会場入り口から13ストリート離れた場所だ。入り口で荷物チェックを受けて会場入り。ちなみに料金は無料だ。
会場ではDJプレイ中。売店ペプシとフレンチフライで空腹をおちつかせる。合わせて$5 と高いのは寄付金込みの値段だからだ。20:30頃フアナ嬢が登場。黄色いチェック柄のワンピース。彼女の他にベースとドラムスのサポートがいる。最初にミニマルミュージック的な曲を演奏した後、歌中心の楽曲へ。彼女はアコースティックギターを抱え、時にキーボードを弾きながら歌う。特徴的なのは、サンプラーとループマシンを使った演奏だ。マイクとギターとキーボードは、サンプラーに繋がっていて、それらを選択してサンプリング、それをループさせて音を重ねていくスタイルだ。その演奏形態自体はそれほど目新しいものではないのだが、驚くのはそれが完璧にコントロールされていることだ。これまで聴いたことのあるこのスタイルの演奏は、タイミングがずれてやり直したり、いかにも今音を重ねてるからちょっと待ってね的な待ち時間があったりするのだが、彼女の場合それを完璧にコントロールしているのだ。知らない人が見たら、そんな難しいことをしていることに気付かないのではないかと思う。そして、彼女の歌は力強く、表情豊かで、これもすばらしいものだった。CDでは決して味わうことが出来ない体験だ。
ちなみに、歌は全曲スペイン語で歌われ、MC は主に英語、時々スペイン語になった。会場の反応を見ると、スペイン語圏の人も結構入っている感じだった。
演奏は後半にサポートメンバーが去り、彼女一人の演奏に。最後は2曲のアンコールがあり、21:45 頃終了。少し無理して仕事を抜けてきたが、満足度の高いライブだった。
 
Webの案内に望遠レンズ持ち込み禁止とあったので、一眼レフは置いて出掛けた。が、暗部に弱い GR では演奏中のまともな写真を撮ることが出来なかった。

http://www.summerstage.org/