ミニ・アバランチナイト@好日山荘名古屋栄店

元々はスノーシューのゲレンデを求めて雪山に入ったのだが、コンディションに合わせてアイゼンやピッケルを導入し、本格的冬山登山とまでは行かないが雪山ハイクを楽しむようになった。基本3000m級の冬山に行ったりしないが、それでも夏山に比べればリスクは高いので、好日山荘で行われるミニ・アバランチナイトという1.5時間の講習会に参加してみた。料金は無料。アバランチとは雪崩のことだ。
日本雪崩ネットワークというNPO団体が啓蒙活動や座学、実地の講習、雪崩情報の収集や周知を行っている。
http://www.nadare.jp
twitter: @npo_jan
上記のWebページにも雪崩に関する情報があるが、書籍は以下のものがお勧めとのこと。

雪崩リスク軽減の手引き―山岳ユーザーのための

雪崩リスク軽減の手引き―山岳ユーザーのための

 
以下は講座のメモ

  • 雪の重量は1立方メートル当り300〜500kg
  • 雪崩の種類
    • 点発生雪崩
      • 雪の結束性が弱い雪で発生
    • 面発生雪崩
      • 板状の雪 広い範囲で雪が動く
        温度、硬さなど異なる雪の層が弱層となり雪崩が起きる
  • 雪崩による死亡原因
    1. 窒息65%
    2. 衝突などによる外傷
    3. ショック死
  • 埋没後の生存リミットは15分程度
    • ビーコン必要
  • 雪崩の起きる地形
    • 発生区、走路、堆積区
    • 地形を見極める
      • 斜度 30〜45度で面発生雪崩が起きやすい
      • 風の影響 どこから風が吹いてどこに雪が吹き溜まるかを見極める
      • 地形 凸状なのか凹状なのか
      • 狭い谷、漏斗状の沢、崖、解放斜面の下の樹林帯
      • 植生
  • 不安定な積雪の見極め
    • 新しい雪崩があるか、ワッフ音、シューティングクラック
    • 積雪データ(参考にしかならない)
    • 強い気象データ 気温変化、降雪など
  • 行動原則
    • 安全な場所で止まる
    • 危険地帯に入る人数を減らす
    • 危険地帯に入る時間を減らす
  • ピークハントが目的となりやすい登山者は無理をして上を目指す傾向があり危険
  • 装備
    • ビーコン
      • 3本アンテナを推奨
      • 携帯から50cm以上離すまたは携帯をエアモードにする
    • プローブ
      • 240cmくらいがおすすめ
      • 目盛りがあると便利
    • ショベル
      • ブレードがフラットで金属のもの
  • その他
    • 雪崩の写真や動画をシェアしよう。日本雪崩ネットワーク単体での情報収集には限りがある。
      #nadare2017