メスティンと固形燃料で米を炊く

キャンプでご飯を炊くと言えば昔は飯盒だった。しかし自分では使った記憶がなく、キャンプを始めてからは普通にコッヘルを使用している。(主に円筒型) しかしここ何年かでメスティンというお弁当箱のようなコッヘルが人気だ。メスティンはスウェーデンのトランギア社が発売するアルミ製のコッヘル。ノーマルサイズとラージサイズがあり、ノーマルサイズだと1.5合くらいまでの米を炊くことができる。 コミック「山と食欲と私」などにも登場している。

trangia(トランギア) メスティン TR-210 【日本正規品】

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trangia(トランギア) メスティン レッドハンドル TR-310

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山と食欲と私 1巻 (バンチコミックス)

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自分も気になって以前に買っていたがバリ取りシーズニングだけしてずっと眠っていた。しかし固形燃料とメスティンの組み合わせだと手間なく簡単に米を炊くことができるという情報を得て自分も試してみることにした。

 

固形燃料を使うストーブと言えば Esbit が定番だが、いまどき amazon には安い中華製のコピー商品が出回っている。これも買った後に断面にヤスリを掛けてバリ取りをした方が良いが、単純な構造なのでこれで十分。

エスビットと同サイズの固形燃料ストーブ

エスビットと同サイズの固形燃料ストーブ

 

 

そして使用する燃料は旅館の食事などで使われている固形アルコール燃料だ。燃焼時間にバリエーションがある。自分は一番安かったので25gのものを購入したが炊飯目的であれば20gで良いのではないかと思う。

開封してそのままにしておくと自然に気化して痩せてしまうらしいのでまとめ買いの場合保管には注意が必要。自分はジップロック状の袋に入れて冷凍庫で保管している。

 

屋外での調理なのでウィンドスクリーンもあると良いと思う。これまで板状のものを使用していたが、最近チタンのフィルム状のウィンドスクリーンを購入した。圧倒的に軽い。

 

 それではさっそく米を炊いてみよう。

まずは浸水。米を研いで水に浸す。30分は確保したい。衛生上の心配がない気温や時間であればあらかじめ家で研いでジップロックで持っていってもよいと思う。

水加減は1合ならハンドルのリベットのところがちょうどよいらしい。米と水のセッティングが終わったら固形燃料に火をつけてストーブで加熱する。沸騰してくると内圧が上がって蓋が浮き上がってくるのでこれを防ぐために重いものを上に乗せる。ここで缶詰やレトルトパックなどをメスティンの上に乗せるとこれらを温める手間が省けて一石二鳥。

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リベットの位置で水加減

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点火。室内で炊く場合はバーナー用のシートなどを敷いて。

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重し代わりにカレーのレトルトパックを乗せる。

しばらくすると沸騰して蓋の隙間から蒸気が出てくる。ここでご飯をかき混ぜるなどとしている記事もあるが、手間をかけずにお米を炊くという前提からこの作業は省く。自分は自宅で米を炊くときは炊飯用土鍋を使っているが、沸騰し始めると軽くかき混ぜてから弱火にして10分加熱する。固形燃料は使用時間が進むと段々火力が落ちてくるのでこのプロセスも省いて放置。

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沸騰すると蒸気や水滴が出てくる。

25gの固形燃料は着火から25分を経過しても火が残っていたが、この辺りで火から下ろした。火力はだいぶ小さくなっていたので完全に消えるまで放置しても焦げ付くことはないと思う。火から下ろしたらタオルなどに包んで保温し10分寝かせる。これで完成。

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出来上がりはこんな感じ。

片側のごはんをすくってもう一方に寄せ、空いたスペースにカレーを入れれば完成。おいしく炊けている。ただし自分には1食1合は多い。

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最初に火に掛けた後、火が消えたらタオルなどに包んで10分。これだけで完結する。微妙な火の調整など全く気にせず基本放置で炊飯ができてしまうのがすばらしい。アルコール燃料だけ持ってレトルトカレーでも良いし、別途ガスバーナーがあれば炊飯の間におかずの調理もできる。

実際には山のごはんは炊飯の余裕などなくて、カップラーメンなどで済ませてしまうことが多いがこの炊飯方法は積極的に使って行きたい。もちろん白米だけでなく、炊き込みご飯などのアレンジも可能だ。