Apple CarPlay で使える地図アプリを試す

新型ジムニー(JB64)を購入するにあたり、ナビをどうしようか悩んだ結果、ナビではなく CarPlay 対応の7型ディスプレイ付きAVユニットを取り付けることにした。スズキのオプションだがパイオニアの FH-9300DVS と同等品と思われる。リアビューカメラも一緒に取り付けた。

jpn.pioneer

ナビを付けなかったのは価格が高いこともあるが、今までスマートフォンのみで運用してきたことが大きい。以前はソニーパナソニックのナビを使用していたこともあったが、アメリカ転勤でガーミンのPNDをメインで使い始めた。ガーミンのPNDはそれ以前からオートバイのナビとして使用していた。帰国後に車を買いなおした時もガーミンの nuvi3770v を愛用していたが、地図情報の更新が遅い、高い、本体を送らないといけないなどこのスマートフォン時代にはありえない状況で、本体の故障を機に完全スマートフォン運用にスイッチした。元々車内の音楽ソースは iPodiPhone を使用していた。

tonochang.hatenablog.com

 自動車メーカーの純正ナビが選択されることが多くなったこととスマートフォンの急速な普及で PNDの市場は消えつつあると思われる。

www.garmin.co.jp

スマートフォンのナビとして使用していたのは NAVIelite というアイシンAWの製品だ。地図をダウンロードして使用し、交通情報以外の情報はネットを経由しない方式で、電波の届かない場所でも普通に使用できるのが一番の魅力だ。そして、音声案内のボリュームを音楽再生のボリュームとは独立してコントロールできることも気に入っている。元々メーカー純正ナビとして作られているものをスマートフォンに移植したもので、文字入力が50音キーボードだったり、ネット上の検索結果から目的地を設定するような機能は劣っている。またアプリのアップデートがものすごく遅く、頻度も少ない。

自分はナビをノースアップでしか使用せず、またナビで指定されたルートを忠実にたどることをしない事が多い。従って、GoogleMaps の表示縮尺が勝手に変わってしまうのがとても使いにくい。そんな自分が Apple CarPlay を使用してみた感想をレポートしてみたい。もちろんGoogleの検索機能は強力だし、リアルタイムの交通状況表示が優れいていることは疑いない。

 

Apple マップ

 アップルのマップでルート案内をしてみた。表示はノースアップにすることができず、表示の縮尺も変更することができない。スマートフォンの表示は下のようになる。ルート案内が始まったら到着するか案内を終了するまで一切端末に触れさせたくないという強い意志を感じる。(まったくうれしくない)

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■ グーグルマップ

こちらはグーグルマップ。iOS 12からサードパーティの地図アプリが Carplayで使用できるようになった。グーグルマップは検索で大抵のものは見つかるので目的地を設定するのは簡単。

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ルート案内が始まるとスマートフォンはやはり経路表示になる。Appleのマップとは異なりこちらはノースアップの表示が可能。左下のボタンを押すと縮尺の変更や地図のスクロールも一応は可能。しかしスマートフォン操作のようにドラッグしたり、ピンチイン/アウトの操作には対応しない。しかしAppleマップよりは使いやすい。

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■ カーナビタイム

カーナビタイム

カーナビタイム

  • NAVITIME JAPAN CO.,LTD.
  • ナビゲーション
  • 無料

 NAVITIMEがいち早くCarplayに対応してきたのでこちらも試してみた。このアプリは1か月の無料試用が可能だ。下はスマートフォンの表示。下部に自車位置の道路名やGPSによる速度が表示されたりするのは良い。ガソリンスタンドの価格が出るのはうれしいと思ったが実際に使ってみると価格情報が古くいまひとつ役に立たない。

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ルート案内が始まるとスマートフォンは経路情報表示となり、Carplay端末の表示情報も少なくなる。この画像からはわかりにくいが地図の縮尺変更は可能。

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CarPlay による地図表示を試してみて分ったことは、CarPlay に対応する際のコントロールの制約が非常に大きいということ。単に地図を表示している状態の時はそうでもないが、目的地を設定してルート案内を始めるとスマートフォンはコマ図的な経路表示画面に変わり、Carplayの画面でも殆どの操作ができなくなる。案内されているルートとは別の道を探そうとしたり地図の縮尺を変更する操作が難しい。これは Appleのマップに限らず、GoogleMaps でも NAVITIME でも同じだ。CarPlayAPIを使用すると必線的にこうなってしまうのか、またはこうしないと審査を通過できないようになっているのだろうと思う。安全性を考慮してそのようにしていることは理解できなくもないが、自分としてはメインのナビとしては使えないと判断せざるを得ない。

そういう訳で現在のところナビは 従来通り NAVIelite をメインで使用している。パイオニアのこの機器の場合、CarPlay が有効になるのはケーブル接続をした場合のみで、Bluetooth接続だと CarPlay にはならない。(この場合でも音楽の再生やナビの音声出力、ハンズフリー通話などは可能)このモードだとスマートフォンの地図アプリもCarPlay仕様にならずに使うことができるが、メインユニットに地図は表示されないしケーブル接続に比べると音楽再生の音質が多少なりとも劣ってしまう。NAVIelite にはこのまま CarPlay 対応をしないようにお願いしたい。

現在は iPhone X を使用しているが、ナビ用途で iPhone 7 Plus 辺りを用意したらもっと便利だろうか。Face ID は横向きだと認識されないので Touch ID の方が都合が良いし。 

ところで新型ジムニースマートフォンをどこに固定しようかと色々悩んだのだが、最終的にメーターパネル上に落ち着いた。視界を遮らず視線の移動量も少ない。

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吸盤固定のマウントを使用しているが、現在使用中のものはこれ。アームが短くて走行中の振動なども気にならない。取付時は押しつけるとワンタッチで固定されるが、取り外しは手で押し広げないと外れないところがやや不満。