Shen Wei Dance Arts at Park Avenue Armory

今日はダンスの公演を見てきた。場所は以前池田亮二の展示を見た巨大空間の Park Avenue Armory。実はあまり内容を知らずに写真だけ見てチケットを買ってしまったのだが、New York で Shen Wei Dance Arts を主催する Shen Wei は中国歌劇の出身。2008年の北京オリンピックのオープニング・セレモニーのリード・クリエイティブ・コンサルタントを務めたそうだ。料金は $35。会場は空間の半分。3面の観客スタンドが設けられている。収容人員は600人といったところで座席はほぼ埋まっていた。
公演は3部構成。最初のパフォーマンスが一番オーソドックスと言えるかもしれない。(おそらく)オリジナルのピアノ曲に合わせて、16人くらいまでのダンサーが踊る。グレイの練習着のような衣装。歩く姿は腰から上が動かず、すり足のようだと感じた。普段からダンスを見ているわけではないのであまり予備知識がないが、緩急自在でダイナミックなダンスだった。大勢で同じ動作をするような群舞は多くないが、完璧にコントロールされた 30分以上のプログラムだった。
小休止の後は、非常にゆっくりとした動きのパフォーマンス。皆後頭部が長いかぶり物をして全身を白く塗り、引きずって歩く赤いスカート状の布を腰に巻いている。前半はチベット仏教の読経のような音が入ったりする。が、全体的に跳んだりはねたり、大きな動きをすることはなく、素人にはちょっと難しかった。
このパフォーマンスが終わると、観客は一旦会場から出された。そして結構長い時間準備をしている。再入場が許可されて会場に入ると、靴を脱げとか書いてある。どういうことだと
思ったら、2メートル四方くらいのエリアが縦横に配置され、そこに男女が寝ている。みなトップレス。誰もいないスペースには絵の具のようなもの。もっと広いスペースもあってそこには男女3人いる。背中に家紋らしき入れ墨を入れた東洋人の女性は日本人だろうか? そして最大の特徴はマス目の間を客が自由に行き来して、それこそ触れられるような近さで見ることが出来ることだ。ダンサーがいるスペースには天井からプロジェクターで映像が投影されたりして、これはダンスを見るというよりは、セット全体が作品になっている。広いスペースの3人は墨汁らしきものを手に付けて床面に模様を描き出し、他のダンサー絵の具を体に付け、時に隣り合う男女が絡み合って絵の具の色を混じり合わせたりしながらダンスが激しくなり終了。
なかなかおもしろいパフォーマンスだった。こういうのはニューヨークならではかもしれない。
http://www.shenweidancearts.org/